Halau Mohala Ilimaのショー

 6時半からフラのショーがあるので、チャイナタウンのHawaiian Theatreへ向かった。昨日の朝チケットをすでに買っていたのだ。Honolulu Weeklyというフリーペーパーで見つけて、絶対に見に行こうと思った。チャイナタウンは暗くなってイからは危ないと聞いていたのでホストマザーのBイに聞いてみたが、劇場などで何かがあるときは人が一杯いるので危なくないという。私は安心して行くことにした。
 イベント名は「Holomua Ka No`eau」という。No`eauが私が通っているハラウ名とかぶっているので目に留まったのだが、よく見ると「Halau Mohala Ilima」が主催しているというのだ。このハラウは、私が持っているメリーモナークのDVDで何度も何度も見た。特にミスアロハフラでのこのハラウの代表者はとても素敵で、とても印象に残っていた。私がハワイに留学することになったときに、ここでフラを習えたら幸せに違いない! と思って、場所を調べたくらいだ。
 先日DVDで見たWahine(団体)の`Auanaも素敵だった。本当に素敵だったのだ。
 何が他のハラウと違うかというと、モーションがとても自然なのだ。無理がなく、やさしく、派手さはないが心地よい。衣装もおとなしいというような印象で、しかし必ず上位に入っているのだった。
 メリーモナークのDVDで見たハラウの中でも、特別な思い入れを持ってしまっていたハラウだったのだ。


 6時開場で6時半開演である。6時ちょっとすぎくらいについて中に入ると、4人のミュージシャンがハワイアンを演奏していた。そういえばカメハメハスクールでも、待ち時間にかならずハワイアンを演奏してくれる人たちがいた。いい習慣だ。全く苦がなく待つことができた。
 そして日本人はほとんどいない。最後までで、日本人らしき人は一組しか見なかった。
 ショーが始まると、最初はメリーモナークにも出ているような人たちのKahikoの踊り。「あ、この人の踊り、好きだな」と思って顔を見たら、去年のメリーモナークのミスアロハフラに出ていた人だった。何度も見たので彼女の踊りに見覚えがあったのかもしれない。でも彼女は本当になめらかに、なにかが宿っているかのように踊るのだ。
 途中Keikiが踊ったりKupunaが踊ったり、本当に小さい子達が踊ったりしていた。小さい子達はNoho(座ったまま踊る)が多かった。
 それからおそらく今年のミスアロハフラに出る人が踊っていた。一足先に踊りを見れるなんて贅沢だ。しかし当人にしてみれば、よい練習になるのだろうと思う。KahikoはNohoスタイルだった。彼女は、去年の優勝者のナターシャにちょっと顔が似ていた。
 `Auanaでも同様で、Wahine、Keiki、Kupunaが踊った。KumuであるMapuana de Silvaも踊っていた。そしてやはり彼女のハラウは、だいたいがシンプルな振り付けだ。しかしこれがフラなんだ、と思った。なめらかな手の動き。それをただずっと見ていたいとさえ思った。全員がそろったヒップの動き。自然で自然な笑顔。ダンサーの人たちは、隣の人と笑いあったりしている。とにかく手の動きが本当に素敵だった。
 パンフレットを見ると、KumuであるSilvaはAunti Maikiのハラウを卒業しているとあった。私の今のKumuと同じである。
 それを知った時はすごくすごく嬉しかった。メリーモナークで特に目に留まったハラウのKumuが、今の私のKumuとルーツを共にしているのである。二人に共通するシンプルな振り付けと、なめらかな手の動き。やはりこれかも、と思ってしまった。今までぐるぐる手を回したり、体をくるりと回転したり、そんなことをしていたのは何だったのだ、と思った。しかしあれもフラだしこれもフラ。スタイルが違うだけなのだ。
 同じAunti Maikiの卒業生なので、私が知っている振りととても似ているのがあった。PuamanaとKawikaである。二つともちょっとだけ違うが、ほとんど同じ振りだった。
 途中で`Ale`aが出てきた! またもやの偶然。私は前から二番目の席だったので気づいてくれないかなあと思ったが、おそらく無理だろう。
 最後におばあちゃまくらいの年齢の人が出てきて、高い声で歌っていた。その時はよく名前を聞き取れなかったが、今日買ったCDを家で聞いていたら似た声がした。Genoa Keaweだった。そうだ、そういえばAunti Keaweと言っていたような気がする。たぶんそうだ。
 ショーはとても素敵だった。去年のメリーモナークの`Auaanaのワヒネの踊りも見ることができた。幸せだ。去年のものを生で見られるなんて嘘みたいだ。しかしミスアロハフラに出ていたソロの曲はやってくれなかった。残念だった。しかし私はだいたいその子(去年のメリーモナークでミスアロハフラに出場した子)に釘付けだった。とてもとても、笑顔が自然で、振りももちろん素敵で、輝いているのだ。
 途中で何度も涙が出そうになった。または私は気持ち悪いくらいに終始笑顔で見ていたと思う。本当に本当に、私はフラが好きなんだと思った。日本に帰ったあと、どうやったら一番いい方法でフラを続けられるのかと、いまはそれをよく考えている。
 最後にHawaii Alohaをお客さんも全員で歌った。隣の人と手をつないで歌った。私はあまりよくわからなかったので適当に、わかるところだけを歌った。幸せなコンサートだった。