ハワイ大学から逆側のバスに乗り、3番のバスでワイキキまで行くつもりだった。
 Kuhio通りに西のほうから入ってすぐ位で降り、Kalakaua通りに行くつもりだったのが、行き過ぎてビーチに出てしまった。スニーカーなのに砂浜に出てしまうなんて、それ以上進めないので引き返すことにした。ビーチのベンチに座り地図を見ると、やはり来すぎていたので通りをひとつ戻った、あの日本人の多い通りがKalakaua通りに他ならなかった。
 Duty Free Shopでカードを作ろうと思ったが、帰国の1ヶ月前からしか免税店で買い物ができないそうだ。だから当然私の場合は対象外となる。「これで2階までは行けます」と流暢な日本語で説明された。渡されたその紙は、「Duty Paid Only」と書いてあった。免税ではないのね。
 DFSではすべて日本語で完璧に通じるようだ。英語で質問しようとしたら「ええっ?」と思いっきり日本語らしい反応が返ってきた。ネイティブの日本人なのだろうか。
 DFSではトイレを借りるにとどめ、International Market Placeをぐるっと一周し、もう少し歩いてみた。
 そういえばDFSに行く前だったろうか、両替のお店があったのでドルに替えてもらった。1ドル107円弱になっていた。成田空港で両替したときは手数料込みで105円台だったのに。ドルが上がったのだろうか。
 そしてその横に「Internet service」と書いた小さなお店があったのでいってみると、日本人らしいお姉さんが店番をしており、日本語で対応してくれた。最初の10分は2ドルで、次から10分までごとに1ドルということだった。メールを読んで、メールを書いて、友達との掲示板に書き込みをして、大体20分くらいかと思ったが「2ドルです」とのこと。おまけしてくれたのだろうか?
 それからKalakauaどおりを結構歩いてやっと海が見えた!
 海はとても濃い青で、きれいに見えたが、ビーチは人でごった返していた。日本のニュースでよく見る、日本の海と同じようだった。いやそれよりもひどいかもしれない。海の潮の香りよりも、サンオイルの匂いのほうが強いくらいだった。
 City BankのATMが見つかるかと思って歩いていたが、どこにあるか解らなかった。見つけたATMはすべてクレジットカードのマークしかついておらず、キャッシュディスペンサーではないようだ。それからHawaiian Bankはいくつかあったが、City Bankはどこにあるのか。ホストマザーに聞いてみようか。まあ別に、クレジットカードで現金を借りても何の問題もないのだが。
 Kuhio通りに戻ろうと一本道を曲がっただけで、喧騒から逃れられる。日本人はほとんどKalakaua通りに密集して活動しているのだろう。別世界といってもいいくらいだ。私はKaimukiにホームステイできることになってよかった。もしWaikikiだったらと思うとげんなりする。
 Kuhio通りに戻り、15分ほどバスを待った。いろんなバスが来たのだが、私はとりあえず4番のバスでの乗換えしかわからないので4番のバスを待った。
 Kapiolani通りで乗り換えるはずだったが、また一つ前で降りてしまった。降りすごしてはいけないと思う気持ちが私を早く降ろしてしまう…。
 次のバスは20分くらい待っただろうか。The Busのバス停はほとんど屋根つきのベンチがあるのでそれほど待つのは苦ではない。ただし、ベンチに座ると屋根が日陰の意味をなしていないことはしばしばある。
 3番のバスでKaimukiまで帰った。じっくりじっくり待ってから紐を引っ張ったつもりだが、また一つ前のバス停で降りてしまった。バス停とバス停の間が近すぎる! 降りそこなったときは助かるが。
 家に帰って昼食を食べた。Bイが昨晩の夕飯にと用意してくれたものを温めなおして食べた。バジルに似たハーブと、ベーコンのパスタ。それから手羽元に味付けしてあるもの。どちらもなかなかおいしかった。キムチもいただいた。
 そして部屋でちょっと調べ物などしていたら、急に疲れて頭が重く、眠くなってきた。日本だったら朝の9時くらいだろうか。なぜ眠くなるのだろう。時差ぼけ? それとも陽に当たって疲れたのだろうか。
 ベッドで横になって寝てしまった。何度か目が覚めたが起きられず、結局6時にBイに夕飯だよと起こされた。なんということ。
 夕飯はラザニアで、これもおいしかった。ソーセージもおいしかった。
 日本人のMミちゃんと一緒になったので、日本語で少し話した。私くらいの年の人で、会社を辞めてハワイに留学に来る人はとても多いと言っていた。前も30歳を過ぎた女の人と、さらにおばさんと一緒にホームステイしていたらしい。彼女は日本人と一緒にホームステイするのは慣れているのだろう。
 やはりいろいろ考えてしまう年頃なのだろうか。もっと若い人は他の場所に行くからかもしれない。「友達とかは、オーストラリアが多い」と言っていた。
 また彼女は、「NICE*1はとてもいいと思う」と言っていた。「自分の学校と比べて?」と聞いたら、「いや、それもそうだし、他の学校と比べても」だそうだ。それはよかった。そんなに言うほど違うとは思わなかったにしても、そう思ったからこそ面倒な手続きをしてきたのだから。
 彼女は学校がつまらないと言っていた。先生にもよるが、1タームで担当の先生が二人決まってしまうらしい。それで今の先生はつまらないと言うことだった。そういう意味でもNICEはいいということなんだろうと思う。
 彼女は5月から来ているそうだ。週末は何をしているのかと訪ねたところ、「大体ワイキキに住んでいる友達のところへ行って、ワイキキをぶらぶらしてる」とのこと。「でも何か見つけないと。このままじゃあ…」と言っていた。切なく、寂しい。やはりハワイの生活はあまりに楽すぎるのだろうか。

*1:私が行く学校のプログラム